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怒り=ファ(화)②

(怒り=ファ(화)①のつづき)

韓国では(おこ)らなければならない

私は日本にいる時、(おこ)ったことなんて記憶にないほど、(おこ)ったことはありません。

腹が立ったとしても、それは自分の中で解決し、その(いか)りの感情を相手に表現したりする、つまり(おこ)ることはなかったと思います。

ところが、韓国に住んでいると…

毎日、周りの誰かは(おこ)っています。

それを見て、(おこ)り方を学びました。

そして、ある時…

(おこ)っているのを見過ぎたせいか、自分でも(おこ)れるようになってしまっていたのです。

初めてそんな(いか)りの感情を出した時、その後やっぱりいけないのではないかと思い、韓国人の友達に話してみました。

(おこ)ったことについて、心から褒められました。

そして、これからも(おこ)っていくようすすめられました。

韓国人ってわざと(おこ)っている時もあるようです…。

それ以降、適度に怒るようになってから、韓国での生活が楽になりました。

ひとつのコミュニケーション手段を手に入れた感じです。

日本では怒らなくても相手は勝手に私を尊重してくれます。ありがたいことに…。

でも、韓国では何もしなくても自分のことを尊重してくれるという、そういう自動的な感じはありません。

そのため、自分から尊重してもらえるよう仕向ける必要があります。

(おこ)るべき時に(おこ)らないと見下されるという不思議なコミュニケーションの流れがあるからです。

韓国人の(いか)りのキー

韓国人は「ファ」の音で「(いか)り」を放出します。

というのは、ただ、どんな音、どんなことにでも「ファ~~(화)」と言って(おこ)っているわけではありません。

「ド」や「レ」や「ミ」などの音(事柄)では(おこ)りません。

これはあくまで私の経験からの感覚ですが、特に韓国人は自分を卑下するようなことを言われたことについて「(いか)り」を表現していると感じます。

自分(A)はそんな風にみられる人間ではないと表現することで、相手(B)は自分(A)が自分自身(A)のことを大切にしていると考え、そういう人を見下してはダメだと感じているようにみえます。

そのため、韓国人の友達(特に男友達)はわざと卑下したような言葉を言ったりしてくると感じます。

そして、それについてきちんと(おこ)ると、友達は私が自分自身を大事にしているんだなということについて喜んでいるように見えます。

と同時に、友達も私と友達であることは同類だから、友達自身もそういう卑下される人ではないということになり…。

そのため、わざと卑下したような言葉を投げかけることによって、そういう自分自身の確認のような遊びのようなことをしていると感じます。

つまり、卑下することが目的ではなく、怒らせ相手に存在意義を問うという感じです。

私なりの感じ方なので、韓国人本人はそう思ってないかもしれませんが…。

ただ、「(いか)り(화)」を表現することは韓国人にとって、なくてはならないコミュニケーションのひとつだということは間違いないです。

こんぶパン

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