韓国の誕生日は線いる(생일)
日本語で「誕生日」は韓国語で「線いる(생일)」です。
韓国では1月1日にみんなが一斉に年をとります。
数え歳なので、1月1日に年が変わると、年をとるという数え方です。
お腹にいる時からの年齢も入れて、生まれた瞬間に1歳になります。
そして、1月1日を迎えると2歳になります。
そのため、12月31日に生まれた子は、次の日の1月1日には2歳になってしまうということもあります。
韓国で自分の歳を言う時は、誕生日が来ていても、来ていなくても「今年何歳になるんだっけ?それに1歳足せば韓国の歳なんだ」と思って言えばいいです。
<韓国での年齢計算>
今年なる自分の歳+1歳=韓国での歳
例) 今年で20歳+1歳=韓国では21歳と言う
逆に韓国人は満で何歳か聞くと、「え~と、今何歳で誕生日が来てないから…」と言いながら困ったりします。
前置きが長くなりましたが、なぜ、韓国の誕生日には「線いる(생일)」、つまり「線が要る」のかというと…
上のような理由で、韓国では何年生まれというところで線をひいて、一緒に歳をとるということ。
そして、もうひとつは、何月何日の誕生日も大事ですが、何年生まれという誕生年の方はもっと大事で、人間関係もそこで線を引くからです。
1995年生まれの人と1996年生まれの人では1歳違いですが、韓国では上下関係がはっきりとつきます。
韓国人は「何年生まれ(몇년생)?」という会話をよくします。
それは自分が年上か年下かを確認するためでもあります。
それによって、相手をお姉さん(언니/누나)と呼んだり、お兄さん(오빠/형)と呼んだりして関係性を決めるからです。
ネイティブの発音
※誕生日=생일[センイル]
:漢字では「生日」と書きます。
早生まれがなくなった韓国
日本では1月・2月・3月生まれの人は「早生まれ」と呼ばれ、学年も同じ年生まれではない、ひとつ上の年生まれの人と同じですよね。
韓国にも「早生まれ」という言葉があり、「빠른년생[パルンニョンセン]」と言います。
ただ、韓国は3月に学校が始まるので、1月と2月生まれの人が早生まれです。
でも、日本と違って、1月1日に歳をとるので、同じ学年なのに歳が違うということが起こります。
それでもいいじゃないかと思われるかもしれませんが…
韓国では年齢は上下関係を作るとても重要なものなので、早生まれの人は変な気を遣うことが多かったのです。
社会に出て年齢を聞かれて学年での歳を言おうか、1月1日での歳(数え歳)を言おうかで迷ったり。
その結果、韓国では2009年度から早生まれがなくなりました。
つまり、2002年2月生まれまでは、早生まれでひとつ上の年生まれの人と同じ学年でしたが、2002年3月生まれからは生まれ年が同じ人と同じ学年です。
2001年3月生まれ~2002年2月生まれ:2008年度入学の小学1年生
ー早生まれなくなるー
2002年3月生まれ~2002年12月生まれ:2009年度入学の小学1年生
2003年1月生まれ~2003年12月生まれ:2010年度入学の小学1年生
2004年1月生まれ~2004年12月生まれ:2011年度入学の小学1年生
・・・
上のように、韓国では同じ年生まれの人だけで学年を構成することになりました。
学校のそんな制度まで変えるくらいですから、本当に韓国では歳が大事なんだなと思います。
(※他にも制度的に色々不便なことが多かったらしいです。)
韓国人に「日本にも早生まれあるの?」と聞かれることがあります。
その意味は、韓国のような早生まれの人の不便さという状況も込みで、日本でもあるのかと聞いています。
そんな時は言葉はあっても、状況は違うということを説明すると誤解が起こりません。
とにかく、韓国では誕生日ははっきりとした線がいる(생일)ほど重要です。
それは人間関係(上下関係)の線とイコールだからです。
韓国で歌われる誕生日の歌
韓国でも日本と同じように誕生日パーティーをします。
このパーティーは1月1日に国民全員が一緒に…ではなく、自分が生まれた日にします。
韓国では誕生日の時、『생일 축하합니다(誕生日おめでとう)』をよく歌います(↓歌詞)。
日本なら「ハッピバースデー トゥーユー」と歌うような場面でこれを歌います。
覚えておくと口ずさめて、喜ばれると思います。
생일 축하합니다
センイル チュッカハムニダ
誕生日おめでとう
생일 축하합니다
センイル チュッカハムニダ
誕生日おめでとう
사랑하는 내 친구(〇〇)
サランハヌン ネ チング(〇〇)
愛する私の友達(〇〇)
(※実際に歌う時は「내 친구:私の友達」と歌う代わりに「〇〇」と名前を入れます)
생일 축하합니다
センイル チュッカハムニダ
誕生日おめでとう