日本語で「スプーン」は韓国語で「すっから(숟가락)」と言います。
【覚え方】語呂合わせ「スプーンがすっからかん」
韓国に行ったことがある人はレストランなどで見たことがあると思いますが、韓国ではスプーンと箸がイラストのような入れ物に入っていることが多いです。
この入れ物を「수저통[スジョトン]」と言います。
注文したメニューが来たら、自分の使うスプーンと箸をこの「수저통[スジョトン]」から取って使えばいいのですが、たまに補充されていないと、すっからかんになっている時があります。
そういう時は、隣のテーブルから取ってきてもいいんですが、店員さんに「すっから じゅせよ(숟가락 주세요):スプーンください」と言えばくれます。
ちなみに箸は「젓가락[チョッカラク]」です。
ネイティブの発音
【韓国文化】韓国では箸よりスプーンが大事?
スプーンと箸の入れ物が「수저통[スジョトン]」というのは、スプーンの「숟가락[スッカラク]」と箸の「젓가락[チョッカラク]」の頭文字を取って「수저[スジョ]」。
そして、「통[トン]」というのは「桶」という漢字を書くのですが、箱とか入れ物という意味です。
もし、スプーンも箸もすっからかんだった場合には、「수저 주세요[スジョ ジュセヨ]:スプーンと箸ください」と言えば両方くれます。
韓国では食事の時にスプーンと箸、両方あってこそ食事!となるので「수저[スジョ]」なんていう「スプーンと箸」という両方セットになっている言葉もあるんです。
ネイティブの発音
※スプーンと箸=수저[スジョ]
ちなみにさっきから「箸とスプーン」と言わずに、「スプーンと箸」と言っているのに少し違和感を覚えた人もいるかもしれませんが、そんな順番にしたのはこの「수저[スジョ]」という言葉に合わせてです。
そして、もう一つは韓国人にとってはスプーンが日本人が考える以上に大事な道具だからです。
昔、韓国人の友達に何で順番が「箸とスプーン」で「저수[ジョス]」ではなく、「スプーンと箸」で「수저[スジョ]」というのか聞いたことがあります。
すると、「韓国では箸よりスプーンの方が大事だから」と言っていました。
人によって韓国人でも考え方は違うかもしれませんが…
でも、実際に韓国ではご飯と汁はスプーン、おかずは箸というのが一応のマナーで(日常では適当になっていることもありますが)、ご飯と汁は食事になくてはならない存在なので、それをスプーンで食べるというのはやはり大事という意味かもしれません。
それと軍隊でも箸はなく、全部スプーンで食べると軍隊に行ってきた友達が言っていました。
これはスプーンが大事というより、戦争時などにスプーンが一番早く食べられるからだそうですが、もしかしたら他にも理由があるかもしれません。
日本でのスプーンの役割と韓国でのスプーンの役割はどうも違うようです。
だから、スプーンといえども、韓国ではすっからかんになったら大変なんです。
【似た言葉】すっから(숟가락)とスプーン(스푼)どちらをよく使う?
日本語にも「匙(さじ)」と「スプーン」というように、日本語固有の言葉と外来語がありますよね。
韓国語で「すっから(숟가락)」というのは日本語で言えば「匙(さじ)」に当たり、もちろん外来語の「スプーン」も使います。
発音は「스푼[スプン]」です。
ただ、日本では匙という場面より、スプーンという場面の方が断然多く、外来語の方をよく使いますよね。
でも、韓国では外来語の「スプーン」より「すっから」の方がはるかによく使われます。
逆にいつ「스푼[スプン]」と言うのかというと、コンビニやスーパーでヨーグルトやアイスを買ったときに「스푼 주세요[スプン ジュセヨ]:スプーンください」と言います。
あの小さくてプラスチックでできている、そういうのは「스푼[スプン]」と言う人がけっこういます。
でも、そこらへんの使い分けは気にせずいつでも「すっから」と言えばOKです。
匙と思うと、「使ったら変かな?」と思うかもしれませんが、そうではなく…
やはり、韓国では「すっから」が大事な道具なので、外来語があったとしても、「スプーン」という言葉よりよく使われてます。
ネイティブの発音
※スプーン=수푼[スプン]